「え、お寿司って冷凍できるの!?」鯖寿司から巻き寿司まで、美味しさを保つ冷凍保存術
お土産でもらった鯖寿司、たくさん作って余ってしまった巻き寿司…。美味しいお寿司を、せっかくだから長く楽しみたいけれど、「お寿司って冷凍できるの?」と疑問に思ったことはありませんか? 実は、ちょっとしたコツさえ知っていれば、お寿司を美味しく冷凍保存することができるんです!
今回は、鯖寿司や押し寿司、巻き寿司など、種類別に美味しさをキープする冷凍保存の秘訣をご紹介します。これを知れば、いつでも手軽に、美味しいお寿司が楽しめますよ!
お寿司の冷凍保存、なぜ「できる」の?
「ご飯がパサつきそう」「ネタが傷みそう」など、冷凍に不安を感じるかもしれません。しかし、ポイントを押さえれば、これらの課題はクリアできます。
主なポイントは以下の2点です。
- 酢飯の特性: 酢飯には、お酢の成分が持つ防腐効果や、でんぷんの老化を抑える効果が期待できます。これが、冷凍後のご飯の食感をある程度保つ助けになります。
- 急速冷凍と解凍方法: 低温で素早く冷凍し、食べる際には適切な方法で解凍することで、水分が抜けてパサついたり、ネタの風味が損なわれたりするのを最小限に抑えられます。
冷凍保存が「得意」なお寿司と「苦手」なお寿司
すべてのお寿司が冷凍に適しているわけではありません。
冷凍保存が得意なお寿司
- 鯖寿司(押し寿司): ネタがしっかりと酢で〆られており、水分が比較的少ないため、冷凍に向いています。
- 巻き寿司(具材による): きゅうりや卵焼き、かんぴょうなど、水分が少なめの具材を使った巻き寿司は冷凍しやすいです。
- いなり寿司: 油揚げの味が染み込んでおり、冷凍しても風味が落ちにくいです。
冷凍保存が「苦手」なお寿司(注意が必要なもの)
- 生魚の握り寿司: 生の魚は水分が多く、解凍時に食感が悪くなったり、風味が大きく損なわれたりしやすいです。
- 軍艦巻き: いくらやウニ、ネギトロなど、繊細なネタや水分が多いネタは、解凍後の品質が落ちやすいです。
- 水分が多い具材の巻き寿司: レタス、アボカドなど、水分が多い具材は解凍時にべちゃつきやすいです。
種類別!美味しさを保つ冷凍保存術
それでは、具体的な冷凍保存方法を見ていきましょう。
1. 鯖寿司・押し寿司の冷凍保存術
鯖寿司や押し寿司は、冷凍向きのお寿司の代表格です。
手順:
- 食べやすい大きさにカット: 一切れずつ、または食べる分量ごとに切り分けます。
- ぴったりとラップで包む: 空気に触れると酸化したり乾燥したりするため、切り分けたお寿司を一つずつ、隙間なくラップでぴったりと包みます。
- アルミホイルでさらに包む: ラップで包んだ上から、さらにアルミホイルで包みます。アルミホイルは熱伝導率が高く、急速冷凍を促し、冷凍焼けを防ぐ効果があります。
- 保存袋に入れて冷凍庫へ: ジッパー付きの保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いて口を閉じ、冷凍庫に入れます。急速冷凍機能がある場合は活用しましょう。
- 保存期間の目安: 約2週間~1ヶ月。
解凍方法:
- 冷蔵庫で自然解凍: 食べる半日~1日前に冷蔵庫に移し、ゆっくりと自然解凍します。これが一番美味しく解凍できる方法です。
- 常温解凍(時間がない場合): 室温にもよりますが、数時間で解凍できます。ただし、急激な温度変化は品質低下につながるため、できるだけ冷蔵庫解凍がおすすめです。
- 電子レンジは避ける: ご飯が硬くなったり、風味が損なわれたりしやすいため、極力避けましょう。
2. 巻き寿司の冷凍保存術
巻き寿司も、具材を選べば美味しく冷凍できます。
手順:
- 食べやすい大きさにカット: 巻き寿司を食べる分量(一切れずつでもOK)に切り分けます。
- ラップでぴったりと包む: 一切れずつ、または数切れまとめてラップで隙間なくぴったりと包みます。
- アルミホイルでさらに包む(推奨): 鯖寿司と同様にアルミホイルで包むと、より鮮度を保てます。
- 保存袋に入れて冷凍庫へ: ジッパー付きの保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫に入れます。
- 保存期間の目安: 約2週間。
解凍方法:
- 冷蔵庫で自然解凍: 食べる数時間~半日前に冷蔵庫に移してゆっくり解凍します。
- 常温解凍: 急ぎの場合は常温でも解凍可能ですが、冷蔵庫解凍の方がおすすめです。
3. いなり寿司の冷凍保存術
いなり寿司は、味がしっかりついているため、冷凍しても美味しさが保たれやすいです。
手順:
- 一つずつラップで包む: お稲荷さんを一つずつ、空気が入らないようにぴったりとラップで包みます。
- 保存容器や保存袋に入れる: ラップで包んだいなり寿司を、密閉できる保存容器やジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫へ。
- 保存期間の目安: 約1ヶ月。
解凍方法:
- 冷蔵庫で自然解凍: 食べる前日に冷蔵庫に移しておくのがベストです。
- 電子レンジで軽く加熱: 急ぐ場合は、ラップをしたまま電子レンジで20秒~30秒ほど(様子を見ながら)軽く温めると、ご飯がふっくらと戻ります。温めすぎると乾燥するので注意が必要です。
冷凍保存のちょっとしたコツと注意点
- 作りたてを冷凍する: 時間が経つほど劣化が進むので、できるだけ作ったばかりの新鮮なうちに冷凍しましょう。
- 水分はしっかりと拭き取る: ネタや具材の余分な水分は、冷凍焼けや食感の変化の原因になります。キッチンペーパーなどで軽く拭き取ってから包みましょう。
- 保存袋の空気はしっかり抜く: 冷凍焼けを防ぐために、保存袋の空気はできるだけ抜いて密閉しましょう。
- 解凍後の再冷凍はNG: 一度解凍したお寿司を再冷凍すると、品質が著しく劣化するため避けましょう。
- わさびは避ける: わさびは冷凍・解凍すると風味が飛びやすいので、食べる直前に添えるのがおすすめです。
- 海苔は別添えが理想: 巻き寿司の海苔は、冷凍・解凍するとしんなりしてしまうことがあります。もし可能であれば、海苔は巻かずに保存し、食べる直前に巻くとパリッとした食感を楽しめます。
まとめ:賢く冷凍して、いつでも美味しいお寿司を楽しもう!
お寿司の冷凍保存は、ちょっとした工夫で、美味しさをぐっと長く保つことができます。特に鯖寿司や巻き寿司、いなり寿司は冷凍向きなので、ぜひ試してみてください。
これからは、せっかくのお寿司を無駄にすることなく、食べたい時にいつでも手軽に楽しめるようになりますね。賢く冷凍保存術を活用して、日々の食卓をより豊かにしましょう!