風邪の時にお風呂に入っても大丈夫？専門家が教える入浴のヒント
「風邪をひいた時って、お風呂に入らない方がいいって聞くけど、本当なの？」そんな疑問を感じたことはありませんか？熱がある時や体調が悪い時のお風呂は、なんとなく避けてしまいがちですよね。
実は、風邪の時の入浴は、体調や症状によって「大丈夫な場合」と「避けるべき場合」があります。この記事では、風邪の時の入浴について、あなたの疑問を解消するためのヒントを、やさしく解説していきます。
風邪の時に「お風呂に入っても大丈夫」な場合
症状が比較的軽く、体力が消耗していない場合は、お風呂がリフレッシュにつながることもあります。
- 熱がない、または微熱（37.5℃未満）の場合:
- 高熱でなければ、体が温まることで血行が促進され、リラックス効果も期待できます。
- 食欲があり、体がだるくない場合:
- 体力が残っている証拠です。入浴でさっぱりすることで、気分転換にもなります。
- 汗をかいて不快な場合:
- 汗を流して清潔にすることで、皮膚の刺激を防ぎ、快適に過ごせます。
入浴の際のポイント
- ぬるめのお湯に設定: 38〜40℃くらいのぬるめのお湯にしましょう。熱すぎるお湯は体力を消耗させます。
- 短時間で済ませる: 湯船に浸かるのは5〜10分程度を目安に、長湯は避けましょう。
- 換気をしっかり: 浴室が熱気でこもらないよう、換気扇を回したり、窓を開けたりして換気を心がけましょう。
- 入浴前後に水分補給: 脱水症状を防ぐため、コップ1杯程度の水や経口補水液などを飲みましょう。
- 湯冷めしない工夫: 入浴後はすぐに体を拭き、暖かい部屋で体を冷やさないようにしましょう。厚手のパジャマを着たり、靴下を履いたりするのもおすすめです。
風邪の時に「お風呂を避けるべき」な場合
無理な入浴は、かえって体調を悪化させてしまう可能性があります。
- 高熱がある場合（38℃以上）:
- 高熱時は体力が消耗しており、入浴によってさらに体力を奪われ、体調が悪化するリスクがあります。
- 悪寒（さむけ）がする場合:
- 体が温まろうとしているサインです。無理に温めると、熱が上がりすぎてしまうことがあります。
- 全身がだるい、吐き気があるなど、体調が著しく悪い場合:
- 入浴は体に負担をかけます。無理せず、まずはゆっくり休みましょう。
- 下痢をしている場合:
- 脱水症状のリスクが高まります。体力の消耗も激しいので、入浴は避けた方が安全です。
代替案：体を清潔に保つ方法
お風呂に入れない場合でも、体を清潔に保つ方法はあります。
- 蒸しタオルで体を拭く: 固く絞った温かいタオルで、汗をかいた部分や気になるところを拭き取りましょう。体を拭くだけでもさっぱりします。
- 清拭剤の活用: ドラッグストアなどで売っている、洗い流し不要の清拭剤（体を拭くための液体）を使うのも便利です。
- 部分的に洗う: どうしても気になる場合は、洗面器にお湯をためて足だけ洗う、温かいシャワーでサッと流すなど、体力を消耗しない範囲で部分的に清潔にしましょう。
まとめ：自分の体と相談して判断しよう
風邪の時の入浴は、**「自分の今の体調と相談して判断すること」**が最も大切です。
- 「入ると気持ちいいな」「体が楽になりそう」と感じる程度の体調なら、上記の注意点を守って短時間入浴してみる。
- 「だるい」「しんどい」「熱が高い」と感じるなら、無理せずお風呂は控え、体を休めることに専念する。
風邪を早く治すためには、十分な休養と栄養、そして適切な水分補給が何よりも重要です。清潔を保ちつつ、体力を温存することを最優先に考えてくださいね。