浴衣の着付け、女性は「衣紋(えもん)」を抜く?首元を美しく見せる着こなし術


夏祭りや花火大会など、日本の夏の風物詩に欠かせない浴衣。「せっかくだからきれいに着こなしたい!」と思う一方で、「浴衣って、首の後ろの襟はどれくらい下げるのが正解なの?」「着物みたいに『衣紋(えもん)』を抜くって聞くけど、浴衣でもそうなの?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。

浴衣の着付けには、和装ならではのちょっとしたコツがあります。特に首元の着こなしは、全体の印象を大きく左右する大切なポイントです。この記事では、女性が浴衣を着る際の首元の美しさの秘訣「衣紋抜き」について、その意味や最適な加減、そして初心者さんでも簡単にできる着こなし術を詳しく解説します。これであなたも浴衣美人!


1. 浴衣の「衣紋(えもん)抜き」とは?その意味と魅力

まず、「衣紋を抜く」とはどういうことなのか、その意味から理解していきましょう。

1-1. 衣紋抜きは「首元の美」を演出する伝統的な着こなし

「衣紋を抜く」とは、着物や浴衣を着る際に、首の後ろの襟元を、うなじが見えるように少し後ろに下げる着こなし方のことを指します。

これは、日本の伝統的な美意識に基づいたもので、うなじは女性の魅力を引き立てる大切なパーツとされてきました。うなじを見せることで、首筋が長く、全体的にすっきりと見える効果があります。また、涼しげな印象を与えることもできるため、特に夏の浴衣にはぴったりの着こなし方と言えるでしょう。

1-2. なぜ衣紋を抜くの?機能性と美しさの両立

衣紋を抜くことには、見た目の美しさだけでなく、機能的な意味合いも含まれています。

  • 涼しさを演出: 首元が開くことで風通しが良くなり、体感的に涼しく感じられます。

  • 動きやすさ: 襟が首にぴったりと張り付いていると、動きにくさを感じることがあります。適度に抜くことで、動作がしやすくなります。

  • 伝統的な着こなし: 歴史的に見ても、和装では衣紋を抜くのが一般的な着方でした。現代でもその美意識が受け継がれています。


2. 浴衣で衣紋を抜く加減は?着物との違いも解説

「衣紋を抜く」と聞くと、着物のように大きく襟を後ろに引くイメージがあるかもしれませんが、浴衣の場合は少し加減が異なります。

2-1. 浴衣は「こぶし一つ分」が目安

着物の場合は、よりフォーマルなシーンや年齢によって大きく衣紋を抜くこともありますが、浴衣の場合は一般的に、**「こぶし一つ分」または「指2~3本分」**くらいが美しいとされています。

  • 大人の女性: 落ち着いた雰囲気を出したい場合は、こぶし一つ分くらいを目安にしっかりと抜くと上品に見えます。

  • 若い女性: 清涼感や可愛らしさを出したい場合は、指2~3本分くらいに控えめに抜くのも良いでしょう。

抜きすぎは注意!

抜きすぎるとだらしない印象になったり、着崩れやすくなったりするので注意が必要です。あくまで、うなじが綺麗に見える範囲で、品良く抜くことが大切です。

2-2. 着物と浴衣の衣紋抜きの違い

  • 着物: フォーマル度が高くなるほど、衣紋を大きく抜く傾向があります(特に既婚女性や年配の方)。襦袢を着るため、襟元が二重になり、より立体的に美しく見えます。

  • 浴衣: カジュアルな夏の装いなので、着物ほど大きく抜く必要はありません。あくまで涼しげで上品な印象を保つ程度の**「控えめな衣紋抜き」**がおすすめです。襦袢を着ないため、襟元の構造もシンプルです。


3. 初心者さんでも簡単!浴衣で衣紋を美しく抜くコツ

いざ自分で浴衣を着付ける際に、どのように衣紋を抜けば良いのでしょうか?簡単なコツをご紹介します。

3-1. 着付けの最初の段階で意識する

衣紋抜きは、浴衣を羽織って襟を合わせる最初の段階で意識することが重要です。

  1. 浴衣を羽織ったら、まず両方の襟先をグッと前に引いて、背中の生地を後ろに引き寄せます。 この時、首元が自然と開くのを感じられるはずです。

  2. この状態をキープしたまま、左右の襟元を合わせていきます。

3-2. 襟元を整える順番が大切

  1. 左の身八つ口(脇の下の開いている部分)から手を入れて、右の襟先を持ち、鎖骨のくぼみに沿わせるように引き上げます。 この時、衣紋が抜けすぎないように注意します。

  2. 次に、右の身八つ口から手を入れて、左の襟先を持ち、同様に鎖骨のくぼみに沿わせるように引き上げます。

  3. この「左右の襟を交互に引き上げる」動作を繰り返すことで、襟元が安定し、自然と衣紋が抜けた状態になります。

3-3. コーリンベルトや伊達締めを活用する

衣紋が固定しにくい場合は、着付け小物を活用しましょう。

  • コーリンベルト: 襟元がずれずに固定できる便利なアイテムです。襟の左右を挟んで留めることで、衣紋の抜き加減をキープしやすくなります。

  • 伊達締め: 腰紐の上から伊達締めを締める際、衣紋が抜けた状態を意識して、背中側のシワをしっかり伸ばすようにすると、より安定します。

3-4. 鏡で横からチェック!

着付けの途中で、必ず横から見て、衣紋の抜け具合を確認しましょう。客観的に見ることで、抜きすぎたり、逆に抜けが足りなかったりするのを防げます。


まとめ:浴衣の衣紋抜きは、涼やかで上品な女性を演出!

女性が浴衣を着る際に「衣紋を抜く」のは、日本の伝統的な美意識に基づいた、首元を美しく見せるための大切な着こなし術です。浴衣の場合は、着物ほど大きく抜く必要はなく、こぶし一つ分~指2~3本分を目安に、涼やかで上品な印象を目指しましょう。

着付けの最初の段階で襟を後ろに引き、左右の襟元を丁寧に合わせることで、初心者さんでも簡単に美しい衣紋を作ることができます。慣れないうちは難しいと感じるかもしれませんが、何度か練習するうちに、きっと理想の着こなしができるようになりますよ。

この夏は、正しい浴衣の着付けで、あなたの魅力を最大限に引き出し、素敵な思い出を作ってくださいね!

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