ゲジゲジって益虫なの?それとも害虫?ゾワっとする姿の「ムカデの仲間」の正体と対策
「あの足がたくさんある虫、ゲジゲジだ!気持ち悪いけど、なんか益虫って聞いたことあるような…?」「でも、やっぱり家に出たらゾッとする!」
お風呂場や洗面所、湿気の多い場所に突然現れる、長い足と素早い動きが特徴の「ゲジ」(通称:ゲジゲジ)。その見た目から嫌われがちですが、実は「ゴキブリを食べてくれる」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。果たしてゲジは、私たち人間にとって益虫なのでしょうか、それとも害虫なのでしょうか?
この記事では、ゲジの生態から、益虫と言われる理由、そしてもちろん、家でゲジを見つけたくないあなたが取るべき具体的な対策まで、ゲジに関するあらゆる疑問を徹底解説します。ゲジの正体を知って、正しく付き合い、安心して暮らせる家づくりをしましょう!
ゲジってどんな虫?ムカデとの違いは?
ゲジは、ムカデと同じく「多足類(たそくるい)」の仲間で、多くの足を持つのが特徴です。しかし、ムカデとはいくつかの点で異なります。
ゲジの主な特徴
見た目: 体長は2~8cm程度で、体から放射状に長く細い足が伸びています。足の数は成虫で15対(30本)もあります。この足が非常に細く、体に対して長いため、独特の見た目をしています。
動き: 非常に素早く、ゴキブリのように猛スピードで走り回ることができ、壁を登ることも得意です。
生息場所: 湿気が多く、暗い場所を好みます。落ち葉の下、石の下、植木鉢の下、排水溝、風呂場、洗面所、倉庫などに潜んでいます。
寿命: 数年生きると言われています。
ムカデとの違い
特徴 | ゲジ(ゲジゲジ) | ムカデ |
体の形 | 体から放射状に足が伸び、全体的に丸みを帯びたような印象 | 細長く、体節一つ一つに足があり、平たい印象 |
足の長さ | 体長に比べて足が非常に長い | 体長に対して足は比較的短い |
動きの速さ | 非常に素早い | 素早い |
毒性・攻撃性 | 基本的に無害(噛むことはまれだが、毒性は低い)。臆病で人間を避ける。 | 強い毒を持ち、噛まれると激しい痛み。攻撃的な場合がある。 |
益虫か害虫か | 益虫の側面が強い(ゴキブリなどを捕食) | 害虫(人間にとって危険) |
ゲジは「益虫」なの?その理由とメリット
ゲジが「益虫」と言われる最大の理由は、彼らが肉食性であることです。
ゲジが食べるもの
ゴキブリ
クモ
ダニ
チャタテムシ
シロアリ
ハエ
カメムシ
アリ
このように、ゲジは家の中にいるさまざまな不快害虫や衛生害虫を捕食してくれます。特に、多くの人が嫌うゴキブリを捕食してくれることから、「ゴキブリハンター」とも呼ばれ、一部では益虫として扱われているのです。家の中の害虫を自然に減らしてくれる存在、と考えると、少しだけありがたい存在に思えてくるかもしれませんね。
ゲジが人間にとって無害な理由
ゲジは毒を持っていますが、その毒性は非常に弱く、人間に対してはほとんど影響がありません。また、ムカデのように攻撃的ではなく、人間が近づくと慌てて逃げ出すことがほとんどです。ゲジが人間に噛みつくことは極めて稀で、万が一噛まれたとしても、軽いかゆみや赤みが出る程度で、重篤な症状になることはほとんどありません。
でもやっぱり家に出たくない!ゲジの「侵入防止策」と「駆除方法」
益虫の側面があるとはいえ、あの独特の姿が家の中にいるのはやはり不快ですよね。ゲジとの遭遇を避けるための対策と、万が一遭遇してしまった場合の対処法をご紹介します。
1. ゲジを「家に入れない」ための予防策(最も重要!)
ゲジが家に入ってくる主な理由や経路を理解し、対策を立てることが重要です。
湿度対策を徹底する: ゲジは湿度の高い場所を好みます。
換気をこまめにする: 押入れ、下駄箱、浴室、洗面所など、湿気がこもりやすい場所は積極的に換気しましょう。
除湿器やエアコンを活用: 特に梅雨時期や夏場は、除湿機能を活用して湿度を下げましょう。
水回りの清掃: 排水溝やシンク、風呂場は常に清潔に保ち、水滴を残さないようにしましょう。
侵入経路を塞ぐ: ゲジはわずかな隙間からでも侵入します。
窓やドアの隙間: 網戸の破れや、ドアとサッシの隙間は隙間テープなどで塞ぎましょう。
エアコンのドレンホース: 排水ホースの先端に防虫キャップを取り付けるのが効果的です。
配管の隙間: 洗面台の下やシンクの下など、配管と壁の隙間をパテなどで埋めましょう。
基礎部分のチェック: 家の基礎部分にひび割れや通気口の隙間があれば、補修や網を取り付けるなどの対策を。
隠れ家をなくす・整理整頓する:
庭の手入れ: 落ち葉や枯れ草、植木鉢、プランター、石などを放置せず、庭を清潔に保ちましょう。ゲジの隠れ家になります。
室内の整理: 段ボール箱の積み重ねや、物置の雑多な状態も隠れ家となります。整理整頓を心がけましょう。
餌となる他の害虫を駆除する:
ゲジが家の中に侵入する大きな理由の一つが「餌」の存在です。ゴキブリやクモ、ダニなどがいると、ゲジを呼び寄せてしまいます。定期的に殺虫剤を撒いたり、トラップを仕掛けたりして、他の害虫を駆除することが、ゲジ対策にも繋がります。
2. 万が一遭遇した時の「駆除方法」
家の中でゲジを見つけてしまった場合も、落ち着いて対処しましょう。
市販の殺虫スプレー:
ムカデ・ゲジゲジ用の殺虫スプレーが効果的です。ゴキブリ用でも効かないことはありませんが、ゲジ専用の方が安心です。
直接噴射が基本。素早い動きに対応できるよう、少し離れたところから広範囲に噴射できるよう準備しておきましょう。
ゲジは殺虫剤が効き始めるまで少し時間がかかる場合があります。焦らず、しばらく様子を見ましょう。
熱湯をかける:
ゲジは高温に弱いため、熱湯(50度以上)をかけると即死させられます。ただし、床や壁の素材を傷めないよう注意が必要です。
叩き潰す:
新聞紙や厚手の本などで叩き潰すのが手っ取り早いですが、体液に触れないよう、ビニール手袋などをして二次被害に注意しましょう。
捕獲する:
火バサミやトング、菜箸などで挟んで捕獲し、ビニール袋などに入れて口をしっかり閉じ、燃えるゴミとして捨てましょう。熱湯を入れたバケツに入れるのも有効です。
まとめ:ゲジは「見たくないけど、ちょっとだけ役に立つ」虫!
ゲジは確かに見た目は恐ろしいですが、人間に危害を加えることはほとんどなく、むしろゴキブリなどの害虫を捕食してくれる「益虫」の側面を持っています。しかし、その姿が不快であることに変わりはありませんよね。
ゲジと上手に付き合うには、彼らの習性を理解し、「家の中に侵入させない」という予防策を徹底することが最も重要です。湿度対策、隙間の封鎖、隠れ家の排除、そして他の害虫駆除を組み合わせることで、ゲジが住みにくい環境を作り、安心して快適な毎日を過ごせるはずです。
もしゲジでお悩みなら、ぜひこの記事で紹介した方法を試して、あなたの家を快適な空間に保ちましょう!