「中間反抗期」に「ひどい子」になるのはなぜ?その特徴と親ができること
「うちの子、最近なんだか口答えが多い…」
「『嫌だ!』とばかり言って、言うことを聞いてくれない…」
お子さんが小学校に入学する前後、5歳〜8歳頃に差し掛かると、急に態度が変わって戸惑う親御さんが増えてきます。これは、「中間反抗期」と呼ばれる成長のサインです。
しかし、「うちの子は特にひどいんじゃないか…?」と悩む方もいるかもしれません。この記事では、中間反抗期にひどい子に見える特徴とその原因、そして親としてどう接すれば良いのかを解説します。
中間反抗期に「ひどい子」に見える主な特徴
中間反抗期は、自我が発達し、親とは違う「自分」という存在を認識し始める大切な時期です。この時期のひどい子に見える特徴は、以下のような行動に現れます。
1. 口答えや反論が多い
「どうしてやらないといけないの?」
「もう自分でできるから、やめて!」
親が何かを頼んだり、注意したりすると、すぐに口答えをしたり、理由を尋ねたりするようになります。これは、親の言うことをただ聞くのではなく、自分の考えで行動したいという気持ちの表れです。
2. 嘘をついたり、ごまかそうとする
怒られたくない、叱られたくないという気持ちから、嘘をついてごまかそうとすることが増えます。
自分の失敗を認められず、「〇〇くんがやった」などと、人のせいにする場合もあります。
3. 態度が急に悪くなる
親の問いかけに無視をしたり、「別に」と投げやりな返事をしたりします。
兄弟や友達に、ひどい言葉を使ったり、乱暴な態度を取ったりすることも。
これらの行動は、親からすれば「ひどい子になってしまった」と感じてしまいますが、実は「自立」に向けた大切なステップなのです。
なぜ「ひどい子」になってしまうの?
これらのひどい行動は、すべてお子さんの心の中で起こっている変化が原因です。
「自分」という存在の確立
親とは違う、自分自身の考えや感情があることに気づき始めます。
自分の意志を伝えようとするあまり、口答えや反論という形で表れてしまうのです。
自己肯定感の低さ
失敗を恐れたり、親に叱られることを強く嫌がったりする気持ちが、嘘をつく原因になることがあります。
「自分はだめな子だ」と思ってしまうと、反抗的な態度でそれを隠そうとすることもあります。
親の関わり方へのメッセージ
親の言うことを聞かないのは、「もっと僕(私)の話を聞いてほしい」というメッセージかもしれません。
寂しさや不安から、わざとひどい行動を取り、親の関心を引こうとすることもあります。
親ができること:上手な接し方
中間反抗期のお子さんと、どう接すれば良いのでしょうか。
子どもの気持ちを「まず聞く」
「どうしてやりたくないの?」と理由を尋ね、子どもの気持ちに耳を傾けてみましょう。
「そっか、〇〇は嫌だったんだね」と、まずは子どもの気持ちを受け止めることが大切です。
ルールを明確に、簡潔に伝える
親の感情だけで叱るのではなく、「なぜこのルールがあるのか」を分かりやすく伝えましょう。
「これをすると危ないから」「みんなが気持ちよく過ごすためだよ」といったように、理由を話すことで、子どもも納得しやすくなります。
「すごいね!」「ありがとう!」と褒める
良いこと、できていることには、どんどん目を向けて褒めてあげましょう。
褒められることで自己肯定感が育まれ、ひどい行動が減っていくことがあります。
まとめ
中間反抗期に「ひどい子」に見える行動は、お子さんが成長する上で避けて通れない大切なプロセスです。
口答えや反発は、親から自立し、「自分」という人間を確立しようとする証拠です。この時期を乗り越えるためには、親も子どもの気持ちに寄り添い、適切な距離感でサポートすることが大切です。
焦らず、お子さんの成長を温かく見守ってあげてくださいね。